▲TOPページに戻ります

サンプル集
製作過程
価格表
ご注文までの流れ
無料お見積もり
Blog
メール
リンク集
このサイトについて
- INDEX -
制作過程

No.12 05/04/17 NEW!
01.ラフスケッチ -> 02.間取り図 -> 03.立面図、断面図 -> 04.仮立て -> 05.1階部分 -> 06.1階部分外装 -> 07.2階部分 -> 08.屋根 -> 09.建物全体 -> 10分解 -> 11.庭の作成-> 12.完成参考文献

ラフスケッチ
作りたいのは再生した古民家。
鉛筆のスケッチは参考までに失敗作も…これじゃ民家と言うよりはお寺だ…というわけでやっぱり藁葺きに…。
資料は図書館、ネットも勿論、少し郊外に出ればまだまだ高松市内、香川町、香南町、塩江と藁葺きはトタンに葺き替えてますが面影の残る古民家はけっこうありました。

【拡大表示】 スケッチ01 | スケッチ02 | スケッチ03
ラフスケッチ

▲ 上に戻る
間取り図
盛り込みたい内容はたくさん。
濡れ縁、広縁、囲炉裏、掘り炬燵、床の間、丸窓、雪見障子、陶器の手洗い鉢、大黒柱、箱階段…
その設置を考えて間取り図から作ることにしました。
使い勝手の良い現代風の建具、サニタリー等と動線をどんな風に組み合わせていくかを考えながら、内部も楽しめるものを作りたいと計画中。

【拡大表示】 1階部分 | 2階部分
間取り図

▲ 上に戻る
立面図、断面図
立面図、断面図完成。本来の設計図は壁の中心線で測定しますが、模型作成の為、測定位置を変更しています。

【拡大表示】
断面図 : 01 02
立面図 : 01 02 03 04
立面図、断面図

▲ 上に戻る
仮立て
製作サイズは1/50。図面をもとに縮尺、厚み、角度など計算しながら各部品を切り出します。
主な素材には、スチレンボード(細目の発泡スチロール板の両面にケント紙を貼った物)を使用。
基礎(床下部分)・補強は5mm厚、床・茅葺き風寄棟屋根・外壁を3mm厚、四方蓋瓦屋根・内壁を2mm厚で設定。
切り出した部品を接着力の弱いマスキングテープを使って仮立てします。
建物全体の雰囲気や、各部品の切り方・サイズに間違いがないか、またこの後質感・色の表現に貼っていく紙の貼り付け位置などをチェックします。
(この時点で、居住性を考え各天井の高さ、土間の広さ、階段の位置などを変更しました)

【拡大表示】
周囲01 周囲02 周囲03 内部01 内部02
仮立て

▲ 上に戻る
1階部分
1階部分の内装を仕上げたところです。
模型には、図面や3Dとはまた違った、実際には見られない様子や、その中にいるような感じをより立体的、体験的に見れるという利点があると思います。

詳細表示へ
1階部分

▲ 上に戻る
1階部分外装
可能なだけの分解と内部を見せる模型にすることと、日本家屋の構造の美しさの表現を両立したくて、設計図の変更で手間取ってしまいました。
外壁面は不自然にならないよう補強して取り外せるように独立させています。
あまり作りこみすぎると、玩具っぽくなってしまうのですが、本物でも、CGでもできないことを表現したいと思います。

詳細表示へ
1階部分外装

▲ 上に戻る
2階部分
二階フロア→一階天井→二階外壁→二階内装→四方蓋瓦屋根の順で製作しました。
初め考えていた間仕切りを取り払い、使い途の多い開放感のある広いフロアを作りました。
囲炉裏のある部屋と玄関の上部を吹き抜けにしています。
階段は居間と台所の2カ所あるので、子どもたちの格好の遊び場にもなりそうです。
二階を取り巻く四方蓋瓦屋根は上にある、茅葺き風寄棟屋根とのバランスを考え明るいグレーを使いました。

詳細表示へ
2階部分

▲ 上に戻る
屋根
分解できる形で、小屋組構造の梁組の美しさをどのように表現しようかあれこれと悩んだ末、茅葺き風屋根の裏側に細工を。
い草を横並びに貼り込み自然木を梁に組んでみました。
分解できるので天井を見上げた感じもわかりやすいかと思います。
この屋根の表面は茅葺きをイメージした加工銅板という設定にしてみました。
四方蓋の屋根は瓦のパターンを印刷していますが縦に浅い溝を入れて立体感を出しています。

詳細表示へ
屋根

▲ 上に戻る
建物全体
分解
とりあえず一段落。
軒下に薄い板を貼り込み、重ねた時にきれいに収まるよう仕上げました。
この作品は初めから、可能なだけの分解を考えて製作しています。
私自身が楽しんで作りたいというのもあるのですが、これぐらい解体できるといろんな角度や位置からの眺めが楽しめると思いますし、細部から全体にわたる検討も容易にできると思います。
CGとはまた違った模型による表現・効果のひとつだと思います。
歪みにくくして、角の強度を増すため壁上部に壁幅の紙の帯を四重に井桁に組み角部分に柱に見えるような補強を入れていますが、外観によっては表面の紙の貼り込みをする前に補強を入れたり内部の建具、調度などで固定したり工夫できると思います。

建物全体:詳細表示へ
分解:詳細表示へ
建物全体

▲ 上に戻る
庭の作成
模型にあたたかな彩りを添える庭を作るのは楽しい作業です。
今回は広縁から眺めを楽しめる庭にしました。
外構の土台は反りにくい合板。発泡スチロールボードで高さをつけ、表面部分は薄茶色の目の細かい硬めのスチロール板を使っています。
日本の庭っていろいろときまりがあるそうですが、参考にさせて頂いた本の著者の「臨機応変も大切」という言葉に励まされ、枯山水風の庭園に挑戦。
素材には身の回りの意外な物も使っています。
滝組みのある枯れ流れの岩は園芸用の木材チップです。スポンジをアクリル絵の具で着色して苔に見立て、流れに組みフィールドグラスやモスなどの草を植えます。水のあるのはつくばいのところだけですが、水の表現はテグスと透明ボンド。流れの部分は砂地に見える木粉にパールカラーを混ぜたアクリル絵の具で着色しました。つくばい・灯籠・竹垣・飛び石・石橋などの小物を作り、配置してから、地面にはバラスト(砕いた砂)を載せます。
外構周りに木の枠組みをいれて仕上げました。人によってやりかたも使うものも違いますが工夫の見せ所だと思います。

詳細表示へ
庭の作成

▲ 上に戻る
完成
12.jpg

他の写真はサンプル13で!

▲ 上に戻る
参考文献
参考文献
  • 「古民家再生術」 古民家再生工房 星雲社 発行/住まいの図書出版局
  • 「日本民家の造形」 ふるさと・住まい・美の継承 著/川村善之 淡交社刊
  • 「文化財探訪クラブ5」 民家と町並み 監修/吉田靖 山川出版社
  • 「民家再生の設計手法」 著/降幡廣信 彰国社刊
  • 「日本の家1(近畿)」 風土・歴史・ひとが築いた町並みと住まい 講談社
  • 「日本の家2(中部)」 風土・歴史・ひとが築いた町並みと住まい 講談社
  • 「よみがえる民家」 私の民家改修日誌 著/中善寺紀子 相模書房
  • 「さがしてみよう 日本のかたち」五‖民家‖ 写真/日び貞夫 文/立松和平 山と渓谷社
  • 「新感覚の住まいの庭」 講談社
  • 「足立美術館」 内山武夫・足立美術館学芸部共著 保育社カラーブックス